共に考える
日本石材産業協会の事業である「全国お墓なんでも相談室」。
仙台市で開催された会場では、事前の申し込みが多く相談員が足りないとのことで、助太刀参加させていただきました。
相談者はほぼ60代以上の高齢者の方々で、主なご相談内容は、いまあるお墓をどうするか。
管理が行き届かなくなっているお墓を何とかしたい
後の事を考えるといまのうちに何とかしておきたい
建った時には、恐らく片付けることなんて考えもされていなかったものが、時を経ていま見直されている。
お話を聴いていて、どうしたらいいか、本当に悩まれているんだなぁというのを感じました。
自分の親世代または親よりも年上の人生の先輩方が、お墓を片付けることを考えなければいけないという状況にあることに不憫さを感じたとともに、夫婦で相談に来られている姿を見て、共有の悩みとして共に考えられるという状況の有難さを感じました。
相談員としてペアとなったベテランの石屋さんと一緒に相談内容を伺い、その石屋さんの受け答えから学ばせていただくとともに、私もお話を聴いていて思ったことをお伝えさせていただいたりして、「こうやって相談ができて、アドバイスが聴けてよかった」といった反応をいただけて嬉しかったですし、「また住職とも、家族とも話し合いながら考えてみます」と言っていただけてよかったと思いました。
早く結論を出して、すっきりしたいという思いはよく分かりますが、急がずに複数の人と話し相談しながら、考えを深めていく。
その際に、どうしたらいいかよりも、本音というか心の奥にある「本当はどうしたいか」という思いを大事にしていただきたいなと思いました。
一人ではなく、共に考える。
良き相談相手となれるよう、精進いたします。